新連載! わせだサイくん珍道中!!

新連載! わせだサイくん珍道中!!

こんにちは!

まつりぬいライターのキタヤマチヒロです。

 

突然ですがみなさん、こちらの投稿をご覧になったでしょうか?

 

今回、私はわせだサイくんの身に降りかかった出来事の真相をお伝えするべく、まつりぬいの筆を取らせていただきました。

 

これからお届けする内容は全てノンフィクションです。

それではご覧下さい。

 

序章

一瞬の邂逅

 

私「お疲れー! 2限お腹が空きすぎて集中できなかったわ! 」

 

わせだサイくん「ボクもお腹すいたツノー! 」

 

ある日私がわせだサイくんと2限終わりにター〇ー屋に行こうとしてた時のことです。

 

2人で歩いていると、

突然わせだサイくんが7号館の方を見て言い出しました。

 

わ「え? なんか、見たことある人(?)がいた気がするツノ」

 

私「ん? まあ本キャンはたくさん人いるし、ヨッ友くらいはいるでしょ? 」

 

わ「いや、そうじゃなくて…… あのしっぽ……」

 

そういってわせだサイくんが指さした先には、

 

赤と青のしましまのしっぽが。

 

私「ん……? 誰、あれ。知り合い?」

 

わ「ううん、話したことはないツノ。いや、でもなんで彼が早稲田にいるんだツノ? 」

 

話しかけようと視線を戻すと、もうそこに彼の姿はありませんでした。

 

わ「あれ? どこいったツノ?」

 

私「うーん。まあ、早く行かないとター〇ー屋が混んできちゃうし、行こう!」

 

わせだサイくんはどうも煮え切らない様子で訝(いぶか)しんでいるようでしたが、

私たちはとりあえずその場を後にしました。

 

まさかこの出来事が、これから始まるとんでもないストーリーの序章だとは知らずに……

↑その日のわせだサイくんのツイート

いつの間に写真を撮っていたのだろう。

 

第2章 

愛のカタチ

 

わせだサイくん、36歳独身。

周りの友人が結婚ラッシュで焦っているという噂は、前々から小耳に挟んでいました。

しかし私はそこまで彼が本気で悩んでいるとは露とも知らなかったのです。

 

わ「ボク、今日ちょっとおでかけしてみようと思ってるツノ」

 

私がわせだサイくんからそう相談を持ち掛けられたのは、いくらかまだ暑さの残る秋の日でした。

 

私「そうなんだ! わせだサイくんがおでかけするだなんて、珍しいんじゃない? どこに行くの?」

 

わ「け、けいo……」

 

私「けい……? ん? なんて?」

 

わ「や、やっぱりなんでもないツノ! 聞かなかったことにしてツノー!」

 

わせだサイくんはそう言って顔を赤らめながら走っていってしまいました。

 

私「?」

 

取り残された私は、疑問符を頭に浮かべたまま立ち竦むことしかできませんでした。

 

その日の夜、私は家のソファーでスマホ片手に時間を持て余していました。

そんな時、Twitterのタイムラインに驚きのツイートが流れてきたのです。

私「わせだサイくん、慶応に行ってるじゃん!

 

『カノジョ募集中』というプラカードともに天真爛漫な笑みを浮かべるのは、紛れもなくわせだサイくんでした。

 

驚きのあまり私はわせだサイくんに連絡してしまいました。

 

私「(サイだからなのでは……?)」

 

顔の大きさとかそういうのではなくて、もっと学術的な生物分類というか、そういう根本的な部分でダメなのではないかな? と思うのですが、

 

いかんせんわせだサイくんは本気なので、あまり言うわけにもいきません。

 

彼は自分が人間だと錯覚しているか、もしくは学術的生物分類を超越した愛を展開しようと本気で願っているのです。

 

愛のカタチは人それぞれ。

それはサイも同じことです。

 

私はわせだサイくんに「おやすみ」とだけ告げ、その日は深い眠りに落ちました。

 

第3章

昏倒

 

その日は、わせだサイくんからのLINEで目が覚めました。

わせだサイくんは微塵も諦めていませんでした。

 

むしろ、わせだサイくんの言葉からは揺るぎない決意が満ちあふれており、

もはや私には「ガンバレ」と告げるしか選択肢はありませんでした。

 

心の底からの応援を込めて彼を送り出したのも束の間。

 

私「やっぱり不安だな…….」

 

そうとは言っても、やはり心配になってくるのが友人というものです。

 

中でもわせだサイくんは日頃からどちらかというと器用な方ではなく、言ってしまえばドン臭く、私は何かとお世話を焼くことが多かったからです。

 

36歳なんだからしっかりしなさいよ、と思うこともあるのですが、なんと言ったって彼はサイなのです。

 

逆に、私が今からこの姿のままサイの世界で生きていきなさいと言われたらどうでしょう。

 

そうです。1時間と持ちません。

 

そのため、私は人間の友人以上にわせだサイくんのことを気にかけてしまうのです。

 

気がつくと私の足は慶應義塾大学に向かっていました。

 

 

私「ああ、やってるやってる」

 

三田キャンパスに着くと、すぐにわせだサイくんが目に飛び込んできました。

 

人間の中に1匹のサイがプラカードを持って立っている光景。

 

異様でした。

 

それは三田キャンパスで過ごす学生の方がよっぽど異常に感じたことだったことでしょう。

よく通報されなかったなと今になって思います。

 

わせだサイくんはプラカードを掲げながら、学生たちに手を一生懸命振り続けていました。

 

わ「こんにちは! ボクわせだサイくん!」

 

やはりさすがはマスコットキャラクター。可愛らしさで右に出るものはいません。

 

三田の学生たちもわせだサイくんの可愛らしさにつられて周りに集まってきているようでした。

 

わ「ボクは早稲田から来たわせだサイくん! 慶應のみんな、よろしくね!

 

一通り慶應の塾生のみなさんと触れ合いを終えたサイくんはこれまでに無いくらい満足そうでした。

 

どう見てもこれはキャラクターグリーティングであり、

果たしてこれが婚活なのか甚だ疑問ですが、

何をするにも千里の道は一歩から。

 

慶應のみなさんとお友達になれたことは、わせだサイくんにとってこの上ない幸福だったようです。

 

わ「ボク、嬉しいツノ! 慶應のみんなは、とっても優しくてステキだったツノ…….」

 

感慨に耽けるわせだサイくんを傍目で見つつ、私は先程までの悩みが杞憂に過ぎなかったことに安堵の息を漏らしました。

 

そうか、もうわせだサイくんは大丈夫だ。

 

私は何故かほんのり目頭が熱くなるのを感じながら、わせだサイくんに気が付かれないうちにここから出ようと背を向けました。

 

その時でした。

 

ズドン!

 

三田に響き渡る轟音に、私は尋常ではない事態が起きていることを察しました。

 

しかも音のした場所は、さっきまでわせだサイくんがいたところ。

 

急いで振り返ると、そこには

 

うつ伏せに倒れて血を流すわせだサイくんの姿が。

 

あの轟音は1400キロある彼の巨体が倒れた音だったのです。

 

こっそり見に来ていたことも忘れ、無我夢中でわせだサイくんの元に駆け寄りました。

 

私「わせだサイくん! わせだサイくん! 大丈夫?」

 

呻き声をあげ、朦朧とする意識の中で、わせだサイくんは声を振り絞りました。

 

わ「キレイな人がたくさんいて、なんだかクラクラしてきて、気がついたら目の前が真っ暗でっ…….!」

 

私「もういいよわせだサイくん! とりあえず救急車呼ぶから! 安静にしてて!」

 

私は119番に電話をかけ必死に助けを求めました。

 

私「友人のサイが! 血を流して倒れてて!」

 

救急「サイ……!? サイですか? サイが血を流して倒れてるなら、どちらかというと動物保護団体の方に連絡した方がいいのでは…….

 

私「そうなんですけど、それもちょっと違って……とにかくお願いできませんか?」

 

救急「うーん、まあ、そういうことでしたら…….」

 

私「よかったね、わせだサイくん! 救急車が来てくれるよ!」

 

私は安心してわせだサイくんの顔を覗き込みました。

 

しかし、すでにわせだサイくんの意識はありませんでした。

 

私「わせだサイくん!? わせだサイくん!!

 

なんとか病院に搬送されたものの、わせだサイくんはそれから丸一日、目を覚ますことがありませんでした。

 

 

つづく

 

次回、わせだサイくんの運命やいかに。そして早稲田キャンパスで見かけたしっぽの正体とは______________

 

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